今日は午後10時からNHKを見ていました。
本日のタイトルと同名の番組。
「2004年大阪近鉄バファローズ合併問題」
こちらに関して取り上げていました。
あの頃のオレは完全に「ファンサイド」にいたけれど、
今はちょっとだけ「経営側の考え」も分からんでもないかなぁと。
☆☆☆
実はプロ野球は税金面において「本来あってはいけない業界」です。
昭和28年(だったと思う)に税務面で優遇される法律ができました。
どんなものかを端的に言うと
「“広告宣伝費“名目でプロ野球(法律の表現を使うなら「職業野球」)
球団に対して支援をした場合、その資金に関しては損金算入できる」
そういう趣旨の法律ができました。
これに各球団、各企業グループは甘え切って来ました。
従来、企業は法人税+法人市町村民税で所得の40%程度を税金として
納付をしています。
なのでプロ野球を持っていなければ、広告宣伝費の分、税金納付が増えた訳です。
所得がその分増える訳だから。
プロ野球という業界は合法的に税金を納めてこなかった。
プロ野球という事業を行っていなかったら納められていた税金を納めていなかった。
その一点においては「本来あってはいけない業界」です。
☆☆☆
この合併問題に影響を及ぼしたと思えるのが
「証券取引法のディスクロージャー制度の大幅な見直し」だと思っています。
平成11年4月以後開始する事業年度から連結決算中心の開示制度になりました。
それまでは親会社単体の数字さえ良ければ良かったものが、
平成11年以降はグループ会社すべての数字も含めて判断されるようになりました。
すなわち「プロ野球球団の赤字は許されない」時代になってしまいました。
昔は適当な名目をつけて子会社の費用として計上してしまえば、
親会社の数字を良化させられることはできましたが、
それによって「子会社への費用の付け替え」が無意味なものになりました。
損益だけで考えれば、正直読売と阪神以外は
プロ野球球団を持つ「うま味」は無かった時代のお話。
各球団の企業グループは泡食ったでしょうね…。
時代も不景気だし、
特に当該企業の近畿日本鉄道グループも有利子負債が2兆円近くに達し、
系列会社の大日本土木が2002年に民事再生法申請を行い、
近畿日本鉄道自体も鉄道事業の輸送人員が快調に減少していたことからも、
「赤字企業の処理」は喫緊の課題であった事は言うまでもなく…。
個人的な推論ですが、
メインバンクが裏で推し進めていたのかなぁ…と。
金融機関も体力が弱っていた時代ですし、
金融機関としては「プロ野球ごときで破たんされちゃ困る」というところだったのでしょう。
何せ「阪神以外は売上ウエイトは低い割に、立派に赤字だけは計上する」事業でしたし…。
選手はもちろん大変だったでしょうが、
企業サイドも大変だったと思います。
特に近畿日本鉄道としては忸怩たる思いで球団を「切った」んだと思います。
もし本当に切りたいのなら、もっと前に切っているはずですから…。
☆☆☆
とまあ、そんな事を番組を見ながら思い、
大阪近鉄バファローズが無くなったおかげですっかりプロ野球そのものに興味が無くなり、
むしろ「球場の雰囲気」にばかり目が行ってしまうようになりました。
「お客さん入ってるかな?」
「球団の損益はどうなっているんだろう?」
そんな事ばかり考えてしまうような、そういう人間になってしまいました。
今となっては球場は「居酒屋」で「晩酌するところ」です(苦笑)
時代の流れは残酷ですね…。
本日のタイトルと同名の番組。
「2004年大阪近鉄バファローズ合併問題」
こちらに関して取り上げていました。
あの頃のオレは完全に「ファンサイド」にいたけれど、
今はちょっとだけ「経営側の考え」も分からんでもないかなぁと。
☆☆☆
実はプロ野球は税金面において「本来あってはいけない業界」です。
昭和28年(だったと思う)に税務面で優遇される法律ができました。
どんなものかを端的に言うと
「“広告宣伝費“名目でプロ野球(法律の表現を使うなら「職業野球」)
球団に対して支援をした場合、その資金に関しては損金算入できる」
そういう趣旨の法律ができました。
これに各球団、各企業グループは甘え切って来ました。
従来、企業は法人税+法人市町村民税で所得の40%程度を税金として
納付をしています。
なのでプロ野球を持っていなければ、広告宣伝費の分、税金納付が増えた訳です。
所得がその分増える訳だから。
プロ野球という業界は合法的に税金を納めてこなかった。
プロ野球という事業を行っていなかったら納められていた税金を納めていなかった。
その一点においては「本来あってはいけない業界」です。
☆☆☆
この合併問題に影響を及ぼしたと思えるのが
「証券取引法のディスクロージャー制度の大幅な見直し」だと思っています。
平成11年4月以後開始する事業年度から連結決算中心の開示制度になりました。
それまでは親会社単体の数字さえ良ければ良かったものが、
平成11年以降はグループ会社すべての数字も含めて判断されるようになりました。
すなわち「プロ野球球団の赤字は許されない」時代になってしまいました。
昔は適当な名目をつけて子会社の費用として計上してしまえば、
親会社の数字を良化させられることはできましたが、
それによって「子会社への費用の付け替え」が無意味なものになりました。
損益だけで考えれば、正直読売と阪神以外は
プロ野球球団を持つ「うま味」は無かった時代のお話。
各球団の企業グループは泡食ったでしょうね…。
時代も不景気だし、
特に当該企業の近畿日本鉄道グループも有利子負債が2兆円近くに達し、
系列会社の大日本土木が2002年に民事再生法申請を行い、
近畿日本鉄道自体も鉄道事業の輸送人員が快調に減少していたことからも、
「赤字企業の処理」は喫緊の課題であった事は言うまでもなく…。
個人的な推論ですが、
メインバンクが裏で推し進めていたのかなぁ…と。
金融機関も体力が弱っていた時代ですし、
金融機関としては「プロ野球ごときで破たんされちゃ困る」というところだったのでしょう。
何せ「阪神以外は売上ウエイトは低い割に、立派に赤字だけは計上する」事業でしたし…。
選手はもちろん大変だったでしょうが、
企業サイドも大変だったと思います。
特に近畿日本鉄道としては忸怩たる思いで球団を「切った」んだと思います。
もし本当に切りたいのなら、もっと前に切っているはずですから…。
☆☆☆
とまあ、そんな事を番組を見ながら思い、
大阪近鉄バファローズが無くなったおかげですっかりプロ野球そのものに興味が無くなり、
むしろ「球場の雰囲気」にばかり目が行ってしまうようになりました。
「お客さん入ってるかな?」
「球団の損益はどうなっているんだろう?」
そんな事ばかり考えてしまうような、そういう人間になってしまいました。
今となっては球場は「居酒屋」で「晩酌するところ」です(苦笑)
時代の流れは残酷ですね…。
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